ニューシャトルと空中権
ニューシャトルは、ゴムタイヤ式新交通システム(側方案内式のAGT)で、大宮-内宿の間全長12.7kmを結ぶ埼玉新都市交通の伊奈線の愛称です。東北・上越新幹線の高架張り出し部分に、はりつくようにして走っている高架電車で、東北・上越新幹線建設に際して、反対する地元住民対策として作られた路線だそうです
ニューシャトルは高架線なので鉄道敷設の際には、空中権の確保が大きな課題となりました。
大宮-内宿までのニューシャトル工事にあたって、羽貫 ― 内宿間の地権者の1人との間で交渉がこじれ、全線開通を一時断念して、昭和58年12月に部分開業(大宮-羽貫間)となりました。
地主には土地の所有権の他に、地上権もありますから、ニューシャトルの敷設に必要な空中権の確保が困難だったからです。
その後も、この地主との交渉は難航し、成田空港反対闘争中の中核派活動家の介入まであって収拾がつかなくなりました。
業を煮やした埼玉県は、平成2年2月に、埼玉県は土地収用法による行政代執行を実施し、地権者宅上空の空中権を収用して高架工事を決行し、ニューシャトルは、8月には全線開業に至りました。
地権者は活動家とともに執拗に抗議行動を繰り広げたようですが、最終的には公務執行妨害罪で検挙され、地権者宅上空の空中権は収用される結果となりました。
ローカルな高架線でおもちゃのように可愛いといわれるニューシャトルにも、空中権がからんだ現実的で社会的な事件があったのです。ニューシャトル軌道の周囲には、空中権を収用したことを示す金網フェンス状のシェルターがあるそうです。
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2009年3月22日|
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