空中権の事例
空中権と呼ばれる地上権には、電線の架設や地下鉄の敷設など地上または地下の一部を使用する権利と、建物の容積率のうち未利用容積率分を隣接地などに譲渡できる権利(余剰容積利用権)の二つのタイプがあります。
空中権の事例として有名なのは、東京駅の空中権取引です。
東京駅の赤レンガ建造物保存のため空中権取引が行なわれ、8階建ての新丸ノ内ビルヂングが地上38階・地下4階の超高層ビルの新丸の内ビルディングに生まれ変わったのが、日本で最初の事例となりました。空中権取引により1300%だった容積率が1760%にまでアップを実現できたのです。
何かと話題をふりまいている大阪府庁舎移転に関しても、東京駅の事例に見習って、跡地は売却せず空中権を利用して無秩序開発を防ぎ、地代の確保と都市景観の美化を図るべきという案も提言されているようです。
空中権取引は乱開発になるという意見がある一方で、このような案がでてくることは、空中権の事例の捉え方にも様々だといえそうです。
近年、都心のビル建設が進むにつれ、日本プレスセンターが特定街区に指定されて得た割増し容積を、隣接する日比谷セントラルビル、日比谷国際ビルヂング、富国生命ビルに有償譲渡する事例など、特定街区指定による空中権譲渡に関する事例が多数みられるようになりました。
その他の空中権事例には、個別の開発による2棟以上のビル建設を、ひとつの総合開発(団地認定)として得ることのできた空中権の割増し容積率を、空中権として譲渡した事例があります。
その具体的な事例としては、朝日新聞社と日本生命との共同ビル開発、 第36・37森ビル開発などがそれにあたります。
また、一敷地としては希望する建物が建てられない場合、隣地の建築計画と合わせて共同計画として申請して、隣接地の建物から余剰容積を譲り受ける空中権の事例も見られます。
どの事例においても、空中権を十全に活用して土地と建物を最大限に機能させようとする目的がみてとれます。
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2009年3月22日|
カテゴリー:空中権の事例
