空中権取引とは
空中権取引とは、敷地の未利用容積を他の土地に移転させる権利(空中権)に関する取引(未利用容積移転取引)のことをいいます。
空中権は都市部の限られた空間を有効に活用する手段としてアメリカで考案されたものです。
歴史の古いアメリカでの空中権取引は、日本の空中権取引とは異なり、他人の所有する土地に上下の範囲を定めてその空間を包括的、排他的に使用、収益、処分できる権利(他人の土地や建物の上部に建築したり高架道路の上下の利用などのため売買や賃貸)や、容積率移転の開発権も空中権と称され、かなり広範囲に適用されています。
日本ではこの様な空中権取引は認められていません。
日本で空中権取引(未利用容積移転取引)が広く知られるようになったのは、2000年に新設された「特例容積率適用区域制度(現在は特例容積率適用地区制度)」に基づく、東京駅の空中権取引においてです。
新丸の内ビルはこの空中権取引により、日本一の容積率を誇るビルを完成させました。また、JR東日本は「新丸の内ビル」の空中権取引とは別に、「東京ビル」(丸の内口側、164メートル)などにも東京駅の空中権を譲渡して約500億円を得、重要文化財に指定されている東京駅の駅舎の保存・復元や駅周辺を整備する費用を捻出しました。
このように、空中権取引とは都市部においては、売買双方にとって将来性の高い取引といえるでしょう。
近年、空中権取引を活用しようとする動きが盛んになっています。
たとえば、広島サッカー専用スタジアム構想委員会は、都市部での、「土地が足りない」という状況を逆手にとり、スタジアムを都心部に誘致するができるのではないかと大胆な提案しています。
しかし、やはりいいことばかりではありません。空中権取引とは、譲渡地の規制を強化し譲受地の規制を緩和するという行為でもあり、景観を損ねる恐れがあるというデメリットがあるのも事実です。
全体を考え、全体に貢献する方法での空中権取引が望まれます。
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2009年3月22日|
カテゴリー:空中権取引
