地上権と空中権
空中権は、地上権のひとつの俗称(ニックネームのようなもの)で、空間地上権ともいわれます。しかし、一般的には地上空間に電線を架設する場合だけでなく、地下鉄の敷設など土地の上下空間を使用する権利のことをいいます。
つまり、空中権とは、土地の上の空間だけではなく地下を利用する権利、地下権も含んでいます。
また、建物の容積率のうち未利用容積率分を移転する権利、隣接地などに容積率を譲渡できる権利(余剰容積利用権)をいうこともあります。
近代化や都市の人口集中の波にのって、高層建築物や道路や電線など高架工作物が数多く建設されるようになってきました。従来の地上権による地表だけの平面活用では、土地は不足するし効率的に建築や敷設ができないのは容易に想像できます。土地利用が立体的になってきたのです。
都心では、高層マンションに住んで、高架道路から地下鉄に乗りそのまま高層ビル職場へ出勤、ビルとビルとの渡り廊下を通って昼食や出先へ赴き、退社するという一日一度も地面に足をつけずに過ごすことも可能です。重力は感じますが空中に浮いた状態で移動しているようなもの。3次元空間(空中)都市生活です。
さて、昭和41年の民法改正により、現在は地下のみ(俗称:地下権)・空中(俗称:空中権)のみの利用権が認められているそうです。(地下権も空中権も正式には地上権である。)
つまり、ひとつの土地に、地表の所有者、地下を使用する権利をもつ地上権者、地上の使用権利を持つ地上権者などが重複して存在することが可能になっています。視覚的な立体利用だけでなく、権利関係もかなり立体的になっているということですね。
今後、さらに都市空間が過密になってくると、登記や権利譲渡・その他の権利が複雑に絡み合い法律的にも、精神的にも立体的に取り組まないといけない時代が来るかもしれません。
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2009年3月22日|
カテゴリー:地上権と空中権
